バックアップには色々な種類がある(1)

インフラの仕事をしていると日々の運用による障害やシステム開発中の障害(失敗)等、多数の障害に出くわします。この時に利用するのがバックアップデータですが、これらバックアップデータも性質により多数の種類があります。

  <th scope="col">
    内容
  </th>

  <th scope="col">
    利用
  </th>
</tr>

<tr>
  <td>
    ディレクトリ
  </td>

  <td>
    /etc、/var 等のディレクトリ単位のバックアップを行う(tar 等を利用)
  </td>

  <td>
    ファイル破損時や処理失敗・オペレーション失敗時等ファイル単位の紛失時に復元可能
  </td>
</tr>

<tr>
  <td>
    データベース
  </td>

  <td>
    RDBMS 等の DBMS 単位のバックアップを行う
  </td>

  <td>
    SQL 等を利用した補正失敗やデータベース整合性エラー・処理失敗時に復元可能
  </td>
</tr>

<tr>
  <td>
    ファイルシステム
  </td>

  <td>
    mount コマンド等で表示されるファイルシステム単位(/boot、/ 等)でバックアップを行う
  </td>

  <td>
    カーネルパニックや起動に必要なファイルの消失により OS が起動しなくなった場合に復元可能
  </td>
</tr>

もちろんこれらは一部でしかなく、これだけで復旧できるとも限りません。例えば、OS が起動しなくなりファイルシステムバックアップより復元した場合であっても、今度は外部ストレージに保存していたデータベース側の不整合により復旧できなかったり、CLUSTER 製品を利用している場合でも片方の OS 復旧だけでも完全は復旧とは言えません。

ただ、完全復旧はいつでも難しいとはいえ、これらは整理しておかないと何がなんだかわけが分からなくなります。インフラ担当者が分かっていてもそれを引き継いだ運用担当者や他の担当者は通常「何をバックアップしていてどこのパスにあるのか?またどういった方法でリカバリ可能なのか?」が気になってきます。

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