クラスタリングによってクライアントは障害にさえ気づかなくなる

今回はクラスタリングの話題です。クラスタリングを行うミドルウェアは Veritas Cluster Server、CLUSTERPRO、Redhat Cluster Suite 等非常の多くのものがありますが、これを導入することでどんな効果があるのでしょうか?

非クラスタ状態の障害切り替え

クライアント(ここではアプリケーションサーバと仮定)ー DB サーバ構成のシステムがあるとします。アプリケーションサーバにはこの場合、システムで利用するデータはさほど入っていない場合が多く、また、複数台の構成を採っているものも多いでしょう。

その為、アプリケーションサーバで障害が発生しても障害はそのサーバだけに留まりシステム全体は稼働し続けるかもしれません。

一方 DB サーバで障害が発生してしまうとアプリケーションサーバへも影響が出てしまいます。DB サーバを複数台構成にしてレプリケーション(複製)を行っているようであればアプリケーション側で DB サーバの IP アドレスを切り替えれば再度データへのアクセスは可能となるかもしれません。

ただ、この作業は全てのアプリケーションサーバ上の IP アドレスを切り替える必要がある為、対応に時間がかかってしまうでしょう。

クラスタリング構成の障害切り替え

DB サーバにクラスタリング構成を採っている状態で障害が発生した時、データベースサーバは IP アドレスも引き継ぐ為、クライアント側での作業は発生しません。

また、設定次第ですが、特定のプロセスが停止した場合は自動で系切り替え(再起動も)等も実施してくれる為、復旧時間も約 2~3分で済んでしまいます。

この切り替え時間(約2~3分)はアプリケーションサーバ側で許容しきれないとアプリケーションサーバ側でも障害となってしまう為、事前に検証が必要ですが、こういったインフラ技術は非常に役立つのでシステム運用の強い味方となってくれるでしょう。

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